両国高等学校では、英語の授業のほとんどを日本人教員とJET又はALTがペアを組むTTで行っています。
今回、2年生の授業を担当した布村奈緒子先生と、両国高等学校のALTの一人であるエドマ-・カスティリオ先生に、TTによる英語授業について伺いました。

布村奈緒子先生
布村奈緒子先生。
両国高等学校に着任して9年目です。

自分で考え、英語で自分の意見を言える能力を養う

今日の授業はどのようなことを行っていたのでしょうか?
授業
生徒
布村先生:

最初は、教科書の内容のメインポイント(主旨・言いたいこと)を読み取る「スキミング」の力をつける「4コーナーズ」(ジグソー式)の活動訓練でした。まず教科書の本文を4つに分け、教室の壁に貼り出します。生徒は4人一組になって、それぞれが担当する英文のところへ行って読み、自分が読んだ部分のメインポイントを他の3人に説明します。4人全員がメインポイントを説明することで、今回のワンレッスンの内容の概略が分かるというわけです。

スキャニングで使うシート
スキャニングで使うシート。
左側にクエスチョン、右側にアンサーが書かれています。
生徒
布村先生:

次は、必要な情報や欲しい情報を読み取る「スキャニング」の力をつけるトレーニング。生徒はペアになり、左の生徒がクエスチョンとアンサーの両方が書いてある紙を持っています。左の生徒の質問に対し、右の生徒はその答えを教科書から探して答える。左の生徒は答えが合っていれば「Good job!」「Fantastic!」「Marvelous!」などの言葉を使って褒めます。クエスチョンは10問あるので6問目からは役割を交代。生徒たちは互いにヒントを出したりしながら答えを見つけていきます。

生徒
フォレスト・ブラウン先生       
フォレスト・ブラウン先生。
アメリカ出身のALTです。
両国高等学校で教え始めて2年目です。
布村先生:

そして、スキャニングが終わった人にはさらにクエスチョン。今回の場合は「このプロジェクトに賛成ですか?」「プロジェクトに何か問題はないですか?」などについてペアで話します。というのも、次回の授業は今回読んだ内容についてより深く考えるディスカッションの時間なので、その導入になっているのです。本校の英語の授業は基本的に以上のような流れです。

このようなやり方は、生徒にどのような力をつけさせることを目的にしているのでしょうか?
布村先生:

英語を使って自分の言葉を発信できる生徒、自分で考えて英語で自分の意見を言える生徒を育てていきたいと思っています。相手とのやりとり、すなわち人の話を聞いて相槌を打つという小さなところから、聞く態度、話す態度、さらには自分の意見や考えを話すというところまでトータルに。また、なぜそう思うのかという理由を常に付け加えて自分の意見を言うということを大切にしています。

そうした目的に対して、この授業による効果は上がっていますか?
布村先生:

そうですね。以前は生徒が言った意見に「Why?」と聞いても、「Why?と言われても困る。」という反応が多かったです。ですが、いろいろな国の人と交流する中では分からないのが当然なので「Why?」と聞かれることが多く、自分が当たり前だと思っていることでも言葉にして理由を言うことが大切なことです。最近はこちらから「Why?」と聞かなくても、自分の意見を言ってから「because…」と自然に言う、言わなくてはいけないんだと思う生徒が増えたなと感じています。