外国語(英語)科教員の海外派遣研修

グローバル化の進展や大学入試改革などの社会の変化に対応できるよう、専門性の高い教員を育成していきます。
英語科教員の海外派遣研修により、国際的視野を身に付けた教員を育成する取組を推進します。

外国語(英語)科教員の海外派遣研修

生徒の言語活動の充実、生徒のコミュニケーション能力育成のための教員の指導力・英語力向上及び異文化理解の促進を目的とした研修を実施します。
若手を中心とした外国語(英語)科教員(中学校、高等学校、特別支援学校)及び英語教育推進リーダー 140名を派遣します。

事業の目的

  • 最新の英語教授法を学び、指導力を高めるとともに、異文化理解を深め、児童・生徒の英語によるコミュニケーション能力の向上を図る。
  • 研修の成果を自校のみならず、自地区の他の教員に広めることにより、英語の授業改善を推進する。
  • (IMG)海外派遣研修1
  • (IMG)海外派遣研修2
  • (IMG)海外派遣研修3
  • (IMG)海外派遣研修4
  • (IMG)海外派遣研修5
  • (IMG)海外派遣研修6
  • (IMG)海外派遣研修7
  • (IMG)海外派遣研修8
  • (IMG)海外派遣研修9
  • (IMG)海外派遣研修10

研修内容

授業内容例

  • 言語としての英語に関する知識、英語教授の裏付けとなる知識、指導案、指導方法(ICTの活用を含む。)等を盛り込んだTESOLの習得
  • TESOLに関連した題材を通しての4技能の向上
  • スピーチ、ディベートに関するワークショップを盛り込んだ効果的な指導法の習得
  • 派遣先国の歴史、文化、教育行政に関するフィールドワーク
  • 大学における教育学に関する講義の聴講
  • 英語教授法:発話の誘発法と練習
  • プレゼンテーション・テクニックとアクティビティ、リスニング技能指導法、発音指導

関係機関・学校訪問

  • 派遣先国の小中高校等の授業の視察、指導補助体験
  • 現地校教員との意見交換
  • 現地教育委員会の訪問、情報交換

ホームステイ

  • ホームステイ(英語による日常生活や現地の習慣、文化等の体験)

派遣先について

  • 平成26年度実績

    ○前期【平成26年9月4日から11月30日まで】
    オーストラリア(ニュー・サウス・ウェールズ大学)

    ○後期【平成27年1月4日から3月22日まで】
    アメリカ(カリフォルニア大学アーバイン校)

  • 平成27年度実績

    〇第1期【平成27年6月13日から8月23日まで】
    アメリカ(カリフォルニア大学アーバイン校)
    ニュージーランド(クライストチャーチ大学)

    ○第2期【平成27年7月31日から10月11日まで】
    オーストラリア(マッコーリー大学)
    オーストラリア(ニューサウスウェールズ大学)

    ○第3期【平成28年1月9日から3月20日まで】
    アメリカ(カリフォルニア大学アーバイン校)

  • 平成28年度実績

    ○第1期【平成28年6月18日から8月27日まで】
    アメリカ(カリフォルニア大学アーバイン校)
    カナダ(ブリティッシュコロンビア大学)

    ○第2期【平成28年7月23日から10月1日まで】
    オーストラリア(ニューサウスウェールズ大学)
    ニュージーランド(クライストチャーチ大学)

    ○小学校派遣【平成28年6月25日から8月21日まで】
    アメリカ(カリフォルニア大学アーバイン校)
    オーストラリア(ニューサウスウェールズ大学)

  • 平成29年度実績

    ○第1期
    アメリカ(カリフォルニア大学アーバイン校)【平成29年6月17日から8月27日まで】
    カナダ(ブリティッシュ・コロンビア大学)【平成29年6月17日から8月25日まで】

    ○第2期
    オーストラリア(クィーンズランド大学)【平成29年7月22日から9月30日まで】
    ニュージーランド(カンタベリー大学連携校クライストチャーチ・カレッジ・オブ・イングリッシュ)【平成29年7月21日から9月30日まで】

    ○小学校派遣
    アメリカ(カリフォルニア大学アーバイン校)【平成29年7月1日から8月27日まで】
    オーストラリア(ニューサウスウェールズ大学)【平成29年7月1日から8月27日まで】

派遣経験者の声

当該研修に参加した先生方に、御意見を伺いました。

質問:

本研修は自身の英語指導力向上に役立ちましたか?

回答:

  • 理論だけでなく発音、評価など多くの観点から自分の指導を見つめる良い機会でした。教授法だけでなく、実際に海外大学の授業で用いられているアクティビティも実用的でした。(中学校)
  • 生徒が興味をもつ活動を学び、帰国後に実施した際に、生徒が活発に取り組んでいます。(中学校)
  • 大学の授業の密度の濃さと課題の量にはじめは驚きましたが、大学の先生が親身になって質問や相談に応じてくださり、また、同じクラスの受講者と助け合いながら、自身の指導力向上に役に立つ多くのことを学び、本当に良い経験とすることができました。(高等学校)
質問:

本研修は、自身の語学力の向上に役立ちましたか?

回答:

ホストファミリーとの会話、毎週日曜日に行われていた友人との朝食会などで会話を練習する機会に多く恵まれました。大学の授業でも、読む(予習)、聞く(講義)、話す(ディスカッション)、書く(課題のレポート)の4技能をバランスよく訓練することができ、語学力の向上に役立ちました。(高等学校)

質問:

本研修は、異文化理解の向上に役立ちましたか?

回答:

文化交流活動や休日のアクティビティ、ホームステイなどを通して、様々な文化を体験することができました。また、クラスには多くの異なる国籍の学生がいたため、異文化理解を深めることができました。(中学校)

質問:

研修開始時と終了時に行ったレッスンアセスメントは、自身の英語指導力を測定するのに、適切な方法でしたか?

回答:

開始時と終了時に行うことで、大学で学んだ知識をどのように自身の授業に取り入れて行くかをしっかりと考え、挑戦することができました。また、クラスメイトの授業の変化をお互いに見ることができたことも良かったです。(中学校)

海外派遣を希望する教員の方々へ

平成30年度 実施要項はこちら(PDF:394KB)

平成29年度
外国語(英語)科教員等の
海外派遣研修報告会・シンポジウム開催報告

都教育委員会は、平成29年11月17日になかのZERO小ホールで「平成29年度外国語(英語)科教員等の海外派遣研修報告会・シンポジウム」を開催しました。派遣教員及び現地機関による研修報告、派遣先大学の教授等によるシンポジウム等を行い、研修成果の普及、還元を図りました。

第1部 協議会

研修中に学び得たことを帰国後にどう実践したか、その過程でどのような課題があったのかを派遣教員間で共有するとともに、現地機関担当者と具体的な解決策について協議しました。

(IMG)平成29年度外国語(英語)科教員等の海外派遣研修報告会・シンポジウム開催報告1

第2部 ①派遣教員及び現地機関による報告

(1)東京都教育委員会挨拶

<挨拶骨子>
・本事業の目的は、子供たちの育成を担う教員の指導力の向上
・過去4年間で、500名を超える教員を派遣
・現場で直面している課題をこの機会に教員間で共有し、今後の子供たちの指導育成に生かしていきたい。

(IMG)平成29年度外国語(英語)科教員等の海外派遣研修報告会・シンポジウム開催報告2

(2)平成29年度派遣者からの研修報告

ニューサウスウェールズ大学(豪)に派遣された小学校の英語教育推進リーダーの教員からは、帰国後、研修で学んだことを生かしながら、児童に対して指導している旨、報告がありました。例えば、英単語を学ぶ際には、単語を発音させるだけではなく、身体を大きく使いながら、単語の意味を文字通り体現させることで、単語を定着させる教授法について、紹介がありました。

クィーンズランド大学(豪)に派遣された中高の先生方からは、インターネットの活用を含め、生徒が実際に英語を活用する場面を設ける方法について、具体的な紹介がありました。

(IMG)平成29年度外国語(英語)科教員等の海外派遣研修報告会・シンポジウム開催報告3
(IMG)平成29年度外国語(英語)科教員等の海外派遣研修報告会・シンポジウム開催報告4

(3)平成28年度派遣者からの実践報告

昨年度ブリティッシュ・コロンビア大学(加)に派遣された教員は、帰国後1年間の取組について報告しました。

生徒に将来必要となるコミュニケーション能力や協調性、創造力等の資質を育む授業作りに時間をかけていることや、教員からの質問に対して、自分の意見を生徒たちが臆せず述べられるようになった等、参加した先生方にとって大変参考になる報告がありました。

(IMG)平成29年度外国語(英語)科教員等の海外派遣研修報告会・シンポジウム開催報告5

(4)現地機関からの研修報告

カリフォルニア大学アーバイン校(米)の担当者は、派遣された小学校教員が現地で学んだ内容を紹介するとともに、現地での研修中に研修成果の還元方法を学んだことを報告しました。

また、派遣された小学校教員がホストファミリーとの生活を通して英語の運用能力を高めたエピソードを紹介し、派遣教員の意欲的で真面目な姿勢を高く評価しました。

カンタベリー大学(NZ)の担当者は、研修を通じて、中高の教員が、これまでの指導経験と現地で学んだ理論を結び付けることで、これまでの指導法の正しさの裏付けが得られたことや、マオリの方々との文化交流等を通して、異文化理解が進んだことを報告しました。

(IMG)平成29年度外国語(英語)科教員等の海外派遣研修報告会・シンポジウム開催報告6
(IMG)平成29年度外国語(英語)科教員等の海外派遣研修報告会・シンポジウム開催報告7

第2部 ②シンポジウム

国際社会で活躍する人材の育成 -国際感覚の醸成の視点から-

(IMG)平成29年度外国語(英語)科教員等の海外派遣研修報告会・シンポジウム開催報告8

シンポジウムでは、派遣先の大学教授・講師に加え、大使館職員や公益財団法人職員、都立高校の教員も交えて、国際感覚の醸成について、深く議論が交わされました。

冒頭、「国際感覚とは何か」という問いに対し、「海外の人々、言語、文化、出来事を『特別なもの』として捉えるのではなく、同じ世界の物事として当たり前に関心を払い、一つでも多く共感することができる資質・能力である」等、様々な意見がありました。

また、子供たちがキャリアを積み重ねていく上で、なぜ国際感覚が必要になるのかという問いに対しては、「社会の変化に伴い、新しいアイディアを受入れることができる人材が求められており、国内外を問わず、様々な人々と協働していくために、国際感覚を養っていく必要がある」との意見がありました。また、「英語を使わずに暮らす人々にとっても、既に存在している多様性の中で、文化や言語が異なる人々と協働していく必要がある」とのお話がありました。

各国の取組について、各シンポジストに尋ねたところ、各国独自の取組を進めており、共通して、国内・海外を問わず多文化を受容しようとしたり、社会問題として捉えたりしていることが分かりました。

さらに、教員自身が国際感覚を磨いていくことの重要性も共有されました。世界で起きている出来事に関心をもち、それらを寛容な姿勢で受け入れ、学び合おうとする意欲が、これからの時代を生きていく子供たちにとって必要であることが示され、教育の果たす役割の大きさを改めて実感したシンポジウムとなりました。